外道武士
世迷いの雄叫びが轟く深夜の街。

静まり返り、眠りについた工業団地の一角を、一体の『黒の者』が走る。

酷く怯え、しきりに背後を気にしている。

…その後ろからゆっくりと歩いてくる男がいる。

黒革の外套、銀の装飾品、手には白鞘の日本刀。

いまや外道武士最強の男として闇の世界に名を轟かせる法外 猛流だった。

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