○○地獄
ある日は、こんな「わがまま」を宝石商人に言います。

「私は、宝石が好きなのは知っているな」

「デンファレ女王、もちろんでございます。」

「なら、何故だ!私の気に入る宝石が無いではないか!」

「デ、デンファレ女王!申し訳ございません!すぐに用意をさせていただきます。ど、どのような宝石でしょうか?」

「サファイアに決まっているだろう!私の手ほどのサファイアを三日以内に用意しろ」

「デンファレ女王の手の大きさですか!?」

「ん?何か問題でもあるか?」

「デ、デンファレ女王!すぐに用意いたします」

当然、そんな大きなサファイアはありません。
宝石商人は、町をぬけ出しデンファレ女王から逃げるしか方法はないのです。

デンファレ女王は、三日後に宝石商人に大激怒し「見つけ次第、首をはねろ」と言い切ります。

家来は「デンファレ女王、かしこまりました!」と返事をしますが見付けても首は、はねません。
デンファレ女王の無茶苦茶なわがままを知っているからです。

デンファレ女王は、また新たな宝石商人を探すよう命じます。
「何も言わなくても、私の好みがわかる奴」
と、無茶苦茶を言いますが家来は「デンファレ女王!かしこまりました!」と返事をしないといけません。
デンファレ女王に発言する前に「デンファレ女王」と敬意を示さないといけないのも女王命令です。

面倒だなんて思ってはいけません。
これは、可愛らしい我が儘だからです。
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