学園アイドルRTD
「あ、あと…」

「ん、何?」

「大也がね、甲子園が終わったら、留学するって…」
「え…」

「私もね、

詳しくは知らないんだけど、琢磨から聞いたの」

「そうなんだ…。

あれ、でもまだ返事してないんだよね?」

「うん…。

留学のこと聞いてから、ますます顔を会わせにくく、
なって…」

「でもさ、

最後の試合に返事もらえないまま挑んだら、

集中できないんじゃない?」

「あ…」

「話してきたら?」

「いつ?」

「今でしょ!(笑)」

「あはは…。

そうだよね、うん、行ってくるね」

「頑張って!」

「うん!」

大也の元へ、

私は走り出した。
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