学園アイドルRTD
対戦校の、光凛高校は、

データの露出が多く、

大会でも上位に食い込んでくるから、

ビデオを見て、研究する時間もあった。

ピッチャーは、

まだ2年生だけど、期待の成長株である、背番号10の人が、

先発した。

「あいつさ、イケメンじゃね?」

「そう言われてみれば…」
「ばーか、そこは、「龍の方がイケメンだよ」って、言うとこだから」

「ご、ごめん…」

チュッ

「!?」

「行ってくる。

絶対勝つからな」

「う、うん!」




その言葉通り、

龍がその打席の2球目にきた甘いストレートを、

綺麗に弾き返し、

大会第1号となる、ホームランを放って、

快勝した。


相手の先発ピッチャーは、
先輩たちであろう人達に支えられて、

泣きながら、やっと立っているような感じだった。

「来年は、強敵になりそうやな、あのピッチャー」

と、智也君が囁いたから、
「そうだね。頑張ろう」

と、答えて、新チームになった時を想像していた。
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