orders!
「……」
「……」
『準備中』の札がかかった店の中、そこには温かなコーヒーを目の前にカウンター席に座る橋本さんと俺の姿。
女の子…みゆちゃんはというと、スタッフルームの方でハルが相手をしている。
「あの…本当にすみません、みゆが…」
「あぁ、いいよ。つーかよく一人で来れたな。家近所?」
「歩いて5分くらいの所なんです。朝支度してる途中、気付いたらいなくて…」
「で、大慌てで追いかけてきたってわけか」
乱れたままのその髪を、伸ばした手でそっと指で撫でて整える。