初恋はユーレイ君と!?
拓也くんが、あたしの横に移動した。
そして伏し目でゆっくりと………
ゆっくりと………………
顔が近づいてくる……………。
「………俺が守ってやっから……」
うん、……………そう言う前に、
あたしの唇は塞がれた。
……………彼の、唇で。
━━━━━━何度も何度も…………
浅いキスから、深いキスへ…………。
息が続かない………。
あたしは拓也くんの胸を叩く。
「あぁ……わりぃ。」
「………ううん………」
拓也くんは、あたしを抱きしめた。
そして、言う。
「俺………まだ不安なんだ…………。」
「え…………?」
「…………本当に結香は俺のこと好きなのかなって…………
兄貴のこと忘れらんねーのかなって……」
そんなこと……………
あたしは拓也くんの背中に腕を回し、力を入れた。
「………ばか。拓也くん………大好きなの…………あたし……本当に………」
真斗のことは、本当に好きだったよ?
それは否定しない。
けど……………
「………拓也くんが好きすぎて……幸せなの、ものすごく………」
だから、不安になんないで………?
「…………結香………」
また、キスをする……………つもりだったけど、、、
「すみませーん!お客様、降りてください!」
観覧車は、もう地上についていた。
扉を叩かれる。
あたしたちは、見つめあい、吹き出して笑った。
「「ごめんなさーい!」」