初恋はユーレイ君と!?
「よぉ、ね~ちゃん。」
「えっ、おぃ、ね~ちゃんめっちゃ可愛くね?」
複数の男の声が、あたしに降りかかってくる。
あたしは持っていたバッグを両手で握り締めた。
足が動かない。
「ほ~ら、俺の勘は当たるんだよ!」
「いやぁ………君、モテるっしょ?」
えっ…………………。
「彼氏とかいんの?」
彼氏…………………。
今は…………いないのと同じなのかな………。
黙っていると、男らは嬉しそうに目を見合わせていた。
「……ね~ちゃん、ちょっと付き合わねぇ?」
「え?」
「いーから、早く乗れよ」
危険を感じたときには、もう遅かった。
腕を強引につかまれ、持っていたバッグが地面に叩きつけられた。
「………ちょっ………やめ…………」
抵抗しても、力ではかなわない。
…………怖い。
真斗……………………
真斗………!!