~宿命~
第32章 旅館で鬼ごっこ 前編
明隆:「クソっ!何で俺がお前の子守しなきゃなんねぇんだっ!」
水和:「まだ怒ってるの?しつこいなぁ。」

こいつもだんだん安居みたいに毒を吐くようになってきた。
今回は言われても仕方がなかった。
昨日、俺の休憩部屋を乗っ取られ、寝起きの悪さを理由に毛虫部屋を改装するよう新石に頼んだのだ。
明隆:「なぁ~、あいつが居ると俺の居場所がなくなんねん!リフォームしてやぁ。んで、ついでに毛虫だらけの木も退けて?」
新石:「それは無理だよ。今はほとんどの人が誤心会の件で動いて任務を受けていないからリフォーム代がないんだよ~。分かってくれるよね?」
明隆:「んじゃ、俺が任務引き受けるからさぁ~。」
新石:「明隆君…水和さんと親睦(しんぼく)を深めるいい機会と思って我慢してよ。また、何か考えとくからさ。」
明隆:「マジかよ!?だって…」
新石:「明隆君っ!わがまま言わないでっ!」
明隆:「分かった!分かったよっ!」
無理なのは分かっていたが、玉砕覚悟で相談し、見事に玉砕した。
そして、納得がいかないまま任務に出掛け今に至る。
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