~宿命~
切られてから相当動いたから傷口が服にひっついていた。
水和:「うわっ!ちょっと待ってて!救急箱取ってくるから。」
確かにひどかった。
べったり付いていてはがそうとすると痛みが頭まで響いてくる。
水和は救急箱から消毒用アルコールを取り出し、服の上からアルコールを染み込ませた綿をちょんちょん動かす。
それはもう地獄だった。
傷口にアルコールが当たると熱くなり、全身に痛みが響き渡る。
それでもこうするしか方法はない。
意識が飛びそうになる程の痛みに勝ち、なんとか服をはがすことが出来た。
二人は汗だくになり、にっこり微笑んだ。
明隆:「痛かったけどありがとう。助かった。」
水和:「どう致しまして。気持ち悪かったけど、よかったぁ~。」

長い戦いが終わり、それぞれの車に乗り込み、本部に帰っていった。
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