ノスタルジア
一瞬、まるで時も動きも何もかもが静止してしまったのかのように空気が止まる。
ジッと覗きこんだ澪の瞳。
見開かれた黒目が少し揺れた。
「…………」
何も言えずに、何も言わずに。
だけど、すぐに澪はまぶたを閉じて深い息を吐いた。
「……俺の部屋に入った?」
私がいつも澪と寝ている寝室の隣には、澪の部屋がある。
でも、何故かそこには入っちゃダメと言われているので、怒られたくない私はそんなことしない。