ノスタルジア
ふざけるな、と言われてもしょうがないと思った。
僕とキキのためにいろいろしてくれていた、たった一人の彼さえ。
僕は騙していたのだから。
"すまない"と"ありがとう"を伝えて、床にこすりつけるように頭を下げた。
見えない向こうで、彼はそうかとだけ呟く。
パンッと丸めた雑誌か何かで頭を叩かれて、顔をあげる。
騙されていた自分を悔やんでいるのかと思った。
騙していた僕を憎んでいるのだと思った。
だけど。