不機嫌honey
ひねくれユウリくん
【澪王】



双子は夏が苦手らしい。



シュリは外に出たがらないで、エアコンの温度は寒いくらい下げる。



今回、問題なのはシュリじゃなくユウリの方。



「腹減ったんだけど…」

「ムリ~…」

「メシは…」

「適当に食べて…」



外の温度が上がるにつれ、ユウリが無気力に。



基本的にメシを作りたくない俺には死活問題。



「シュリ、たまにはメシ作れよ」

「アイスでいいじゃん…」

「腹一杯になんねぇだろ!!」

「腹一杯になるまでアイスを食えばいい」



相当暑さに弱いらしい。



仕方なく買い物に行き、俺がメシを作る。



コイツら、休みだってのに一歩も外に出てねぇな…。



試しに言ってみた。



「夏だから海でも行くか」

「「パス」」



即答!!



彼女とふたりで別荘には行くくせに…。



「チャーハンな」

「「食いたくない」」



大丈夫かよ、コイツら…。



作ったメシをひとりで食う虚しさ…。



< 121 / 465 >

この作品をシェア

pagetop