不機嫌honey
あたしの性格で、今の仕事以外にできる気がしない。



やるしかないんだ。



「よし、社長に相談しよう」

「どんな?」

「あたしをもっと高い女にしてってね!!」

「あははっ!!それじゃ、実力も伴わなきゃ」

「頑張る!!」



いちばんは澪王に認められたい。



弱いままのあたしでいるのは、この先絶対ダメだから。



その日の夜、社長に電話をした。



「どうしたのかしら?シュリから電話なんて珍しい」

「社長、あたしを高級にしてよ」

「どんな意味?」

「高い仕事、ガンガン回して、あたしがブランドになるから」

「あはははっ!!最高ね、シュリ。その言葉、忘れるんじゃないわよ?」

「うん」



澪王の隣にいても恥ずかしくない女になる。



そう決めた。



それからの1週間は、澪王と連絡を取らずに仕事に没頭。



むしろ、仕事のことしか考えてないくらい。



初めてひとつのことに正面から向き合った気がした。



あたし、変わるからね?



ちゃんと見ててね、澪王。



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