花と樹の有効期限



今日もまた、そんな夢を見た。




「あら、樹(いつき)。おはよう」


「..おはよ」


朝ご飯を食べに食卓へ行くと台所で食器を洗っていたお母さんは、起きてきたあたしに気づいたのか手を拭いてこっちに来る。


「さっき燐ちゃん来てたわよ。」


“燐ちゃん"とはあたしの元彼の片割れで...

クラスメイトであり、友達的関係。

花梅 燐汰 (はなうめ りんた)


「...そう」


リビングを通ったとき、リビングには燐の姿など見当たらなかったからたぶん帰ったんだろう...

あたしがご飯を食べている隣で燐トークをし続けているお母さんに少し耳を傾ければ


「それにしても燐ちゃんまたさらに男前になってたわね~。」


ちゃんとキープしてないと誰かにとられちゃうわよ


だなんてニヤニヤしながらあたしを見てくる。


「別に。」


─ 燐ちゃんになんて興味ない。



朝食を食べ終えたあたしは流し台へ食器を運び、食卓を後にした。

 
< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop