ひまわりの涙
「そうだ鞠乃、今日病院に来るようにいったろう?体調は大丈夫なのか?」

そうだ。昨日の事を思いだし司に謝り今日一日の出来事を伝えた。

司は鯉淵に聞いて知ってはいたが知らない振りをして黙って聞いていた。

「そうか、大変だったな。鞠乃はそれでいいのか?」

「私決めたの。お兄さまのために頑張るって」

そう言いながら司に笑顔を向けた。

「それに体調は大丈夫よ。貧血で病院に通ってたこともあるからただの貧血だと思うから」

「仕事のこと無理してないか?イヤならイヤと言った方がいい。それに貧血もどこか悪かったらどうする?ちゃんと検査したほうが…」

鞠乃は司の話の途中で割ってはいった。

「心配性ね、司さん。私は平気よ!いつまでも引きずっていられない!前に進むしかないから」

そう言って司の前に立ちポーズをとった。

司は心配でたまらなかったが頑張ろうと必死な鞠乃に何も言えず微笑む事しか出来なかった。

自分の想いは一生報われないかもしれないと司は思ったが、鞠乃以外愛せる女性は居ないことも知っている。

全て終わるまで側で支えそれからでも遅くはないと…
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