冷酷社長の極上の愛
…行き先変更。

会長が指定してきたのは、

とても静かな料亭。

「食事をしながらと言うのも、いいだろう?」

そう言って笑う会長。

でも私は…


「母さんに、聞かれたくないんですか?」

真顔で問いかけていた。

すると、会長は、

ああ・・・と、困ったような笑顔を浮かべていた。

・・・

「とりあえず食事先に済まさないか?

仕事の話もあるし」


「・・・わかりました」

はやる気持ちを抑え、そう言った。

食事が終わるころには、仕事の話しも終わっていた。

・・・

「会長・・・いや、父さん。

ちゃんと話を聞かせてくれませんか?」

真剣な表情で言うと、

溜息をついた父は、わかったと言った。


「私と美登里は、昔、付き合っていたんだよ」

「・・・え?!」

なんとなく予想はついたが、いざ口にされると、

やはり驚く。
< 186 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop