冷酷社長の極上の愛
「わ、私帰ります」

そう言って立ち上がったのに、

宗吾が私の腕を強く掴んだ。

…ギュッと、でも、痛くないように。

・・・

「もう少し、ここにいてくれ」


「・・・」


「昨日も感じたんだが、

前原とここにいると、

凄く癒されるんだ」


「…想い人に似てるから?」

「違う!」

…突然の大きな声に目を見開いた。

・・・

「…すまない。大声を出してしまって」

「・・・いえ」

・・・

宗吾に引き寄せられるように、

椅子に座らされてしまった。

・・・長い沈黙。

それを破ったのは私に呟き・・・


「私も数年前、

ここである人を好きになりました」


「…エ?」
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