ヴァイス君の日常
俺とルイス



俺の朝の楽しみは、厨房で摘み食いする事。

今日も、朝の剣術の稽古を終えた俺は、部屋で風呂に入って汗を流した後に、いそいそと厨房に向かって歩いていた。

今日のおかずは何かなぁ・・・


「ヴァイス」


後ろから声を掛けられて振り向けば、そこに立っていたのは王宮専属医師のルイスだった。


「お~、ルイスちゃん!おはよん♪」


「今日も朝から、厨房ですか?」


俺の行動をよくわかっているルイスは呆れ顔。


「もっちろん!!今日は、料理長が新作を食わせてくれるって言ってたから急いでるんだ」


そう言って先を急ごうとしたけど、いつもと違う違和感に足を止めた。


「何で、ルイスまで厨房に向かってるわけ?」


いつもなら、医務室の方へ歩いて行く筈のルイスが何故か厨房に向かって歩いてる。


「王子が今日の朝食は、お部屋でとの事だったので、用意をして持って行くんです」


「あぁ、なるほどね」


でもルイスちゃん?君って王宮専属の医師だよねぇ??

王宮専属って言ったら、医師の中でもエリート中のエリートなのよ?

何で、王子の朝食運んだりしてるのさ・・・

二人で並んで厨房へ入って行くと中は朝の準備で大忙しだった。

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