小さな初恋
俺の、

葵に対しての好きみたいに…



花柄も兄貴が好きなんだ…




結構前から、

そんな気はしていた。


『花柄…葵だけど…』



もう遅いよな。

兄貴に彼女がいるって…


泣くくらい好きなんて、

どんだけ相手を思っているんだろ?



『いいの…

健斗くんなら、彼女くらいいるよね…?』




諦めたような言い方に、


俺は納得がいかなかった。




俺なんか…


葵が家に来る度に、



葵が、

兄貴と付き合ってるって現実を突きつけられる。



だからって…


『諦めるなよ』

簡単に諦めるくらいなら、


最初から…

好きにならなかった。



花柄もそうだろ?


『・・・あたし、

健斗くんが…好き!!…』





自分の好きな相手に、

たとえ…


恋人がいても




好きな人がいても…



やっぱり、

好きなもんは好きなんだよ。





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