小さな初恋
顔を上げると、

花柄も目を潤ませていた。



「うん…」


またうつ向くと、

花柄は俺を抱き締めた…



「愛斗?

葵さんが幸せなら…愛斗も幸せだよ…」





葵の幸せは俺の幸せ。


そう誓ったあの日のことは、

忘れていない…





「お前、花柄は俺の彼女だぞ?」


初真がそう言うと、

花柄は笑いながら俺から離れた。






新しい恋をしよう。


それが、俺の為であり…

これからの未来の為だ。



「好きだった…」





好きだったことは過去形…


そう…





過去の話なんだ━━━━━












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