小さな初恋

同級生

『ねぇ、

放課後あいてる?』



小学校の頃からの女友達である花柄が、


珍しく俺に話しかけてきた。



金曜日の昼休み。



教室はやけに騒がしくて、

食後なのにお構い無しに皆暴れている。



『なに?』


中1の時は違うクラスで、

中2で同じクラスになった花柄だけど、



小学校の頃はよく俺ん家に来て一緒に遊んだり、

たまに下校したりと…



お前等付き合ってんの?

みたいな仲良し加減だった。



まあ、

花柄は話しやすいし、


そこら辺の女子とは違って直ぐに泣いたり、

怒ったりしないから、


俺は純粋に花柄が好きだった。



葵みたいな好きじゃなく、

友達として…




同じ“好き"だけど、

気持ちも…



意味の深さも…




全然違うんだ。





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