悪魔的に双子。

凛太朗先輩と青

古本屋で一騒動あった後の夏休みはうわの空だった。


凛太朗先輩に謝れなかったのがいけなかった。


さざみ商店街に行けば、運が良ければ会えるんじゃないかとも思ったけれど、踏み出す勇気がなくて、中途半端な感情をずるずる引きずるはめになった。


あきらかにどこか変なわたしに対する人々の反応はまちまちだった。


まず有志、ひたすら心配してくれた。


「青、アイス買ってきたよ、食べる?」


「青、宿題やってる?良かったら一緒にやろうよ」


「青、肩もんであげようか?」


おずおずしながら、精一杯気にかけてくれた。


こんな出来の良い子、他にいない。


とあらためて思った。


次に唯流。


数日たったある日、ほんの数秒でわたしの心に刃をさしてくれた。


「青、最近オーラが鬱陶しいんだけど」


可愛い可愛いお人形さんみたいな顔を歪めてきれいに毒を放ってくれた。


さすが唯流、と感心しないでもない。


次に百合人くん。



彼はこれといって態度を変えてくることもなかった。


相変わらずマイペースで、表情に乏しい男の子。





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