悪魔的に双子。
友情ごっこ
その日の晩ご飯はわたしも真昼も終始無言だった。


どちらも日頃から(真昼は家の中では)そんなにしゃべる方ではないのだが、顔から『無』のオーラでも出ているらしく、ほかの皆さんもわたしたちの顔色をうかがいつつの何とも微妙な晩餐になってしまった。


唯流は腹立つくらいいつも通りにぱくついていたが。


昼休みの喧嘩もどきを見ていた有志は、当然わたしの怒りが続行中だと思っている。


一人おろおろしてなんかかわいそうだった。


何でわたしと真昼が終始無言だったかといえば気恥ずかしいかったからに他ならないんだけど。


真昼と目がちらっと合って赤くなった頬を、誰かに気取られないかとひやひやだった。

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