OCEAN SONG

商店街


翌日。

ブー、ブー、と携帯の
バイブが鳴る。

「もしもし」

「あ、美波?私。琴海」

いかにもはっちゃけたような、
活発な子だということを思わせる声。

「琴海?どうしたの?部活は?」

「部活は休み。今日は買い物があるから
付き合ってほしいなー、なんて思ってさ」

「買い物?篤人くんへのプレゼント?」

「違う。ノートを買いに行くだけだよ」

受話器の向こう側から
クスッと笑う声が聞こえてきた。

きっと、その後は琴海ののろけ話に違いない。

琴海は私の親友で
バドミントン部に所属している。


< 8 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop