OCEAN SONG
商店街
翌日。
ブー、ブー、と携帯の
バイブが鳴る。
「もしもし」
「あ、美波?私。琴海」
いかにもはっちゃけたような、
活発な子だということを思わせる声。
「琴海?どうしたの?部活は?」
「部活は休み。今日は買い物があるから
付き合ってほしいなー、なんて思ってさ」
「買い物?篤人くんへのプレゼント?」
「違う。ノートを買いに行くだけだよ」
受話器の向こう側から
クスッと笑う声が聞こえてきた。
きっと、その後は琴海ののろけ話に違いない。
琴海は私の親友で
バドミントン部に所属している。