お嬢様になりました。《番外編》
カルロから離れ、店内を見て回った。


どれもこれも高くてビックリする。


こんな高価な家具を買う人いるの?って思うけど、実際いるからこういうお店が成り立ってるんだよね。


今や私の周りにはそういう人ばっかりだけどさ。



「葵お待たせ。 お茶しに行こう」

「もういいの?」

「うん」

「早く届くといいね」

「悩んだけど、買わなかった」

「え!? いいの!?」



カルロはニコッと微笑んだ。


綺麗な顔からは想像出来ないくらい可愛い笑顔。



「葵の言う通りだと思ってさ」

「本当に良かったの?」

「いいんだ。 今度葵のお勧めのインテリアショップに連れてって」



価値観も住んでる世界も違うのに、歩み寄ろうとしてくれてる事が嬉しかった。


理解しようとしてくれてる事が嬉しかった。



「今度連れてくよ」



その日はカルロとお茶をして帰るつもりが、夜ご飯まで一緒に食べてしまった。


気付けばカルロと過ごす時間は楽しくなっていて、あっという間に時間は過ぎていった。


今はカルロと公園のベンチに座り、迎えの車が来るのを待っている。





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