スイート・プロポーズ
史誓らしい物言いに、夏目は笑みを零す。
「飲みに行くか?」
「お前のおごりならな」
夏目の答えに、史誓はやれやれと苦笑混じりに承諾した。
(あ〜・・・・・・ビックリした)
電車の中、円花は緊張がようやく解けて、安堵する。
専務である史誓の登場には驚いたが、ある意味では助かった。
(美琴の言うこと聞かないで、やっぱり早めに断るべきかも)
相手がいつも通りすきで、こっちが慌ててしまう。
経験の差、なのだろうか。
(そもそも、私が残業する羽目になったの、倉本のせいなのよね)
仕事にこだわりを見せるのは良いが、余計な被害に遭うのは御免だ。
(とびきり美味しいご飯おごってもらわなきゃ、割に合わないわよ)