年の瀬のヴァンパイア
「なんか近所のウワサでは、綿子おばさんが絹江おばあちゃんを突き落としたってなってるみたいだよ」

里恵奈。味噌汁をすすりながら。

「う~ん、他に人が居る気配はしなかったが、確かめたわけじゃないからなぁ」

「よしなさい、二人とも!」

ママに叱られ、そろってシュンとなる。

あたしは…

嫌な予感がし始めていた。
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