恋の病院
始まり
「何言ってるの・・・?お父さん・・・」
私はあの日から荒れてる。
「いろんなものを見ようって・・・?」
馬鹿言わないで・・・
「たくさん見ておこうって・・・」
お医者様に言われた言葉
『二十歳までもたないでしょう。彼女の瞳の光は・・・』
耳から離れない。
「いつか見えなくなってしまうのに!?この世の全てが闇に閉ざされてしまうのに!?・・・・・・っやめて!!!」
荒れている私は、頭の中が真っ白だった。
父親に当たって。
母親にすがって。
私はまだ十四歳なのに・・・
まだ、たくさんのモノを見ていたいのに・・・
「亜弥・・・」
お父さん・・・
ごめんなさい・・・
私はやっぱり無理です・・・
辛くて・・・
悲しくて・・・
もう、耐えられないんです。
私はあなた達が思っているほど・・・



強くないんです。
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