ガラスの靴をもう一度
「ただいまぁ…」
玄関を開けると、部屋の明かりがついていて、雅貴のいる気配がする。
リビングへ向かうと、パソコンに向かって何かを打っていた。
「あっ、お帰り」
慌てる様にパソコンを閉じると、立ち上がり私の側へ来たのだった。
何を打っていたんだろう…。
パッと見た感じでは、メールだった様な気がする。
何も慌てて閉じなくてもいいのに。
「急ぎなら、続けてくれていいんだよ?」
私がそう言うと、雅貴は首を振った。