ガラスの靴をもう一度
「今、麻生の話を引き合いに出すなよ。それより川上の事…」
話の途中で、それを遮る様に私は言葉を荒げた。
「いい加減にしてよ!何で、私を信じてくれないの?」
何で、麻生さんの事を隠そうとするの?
川上くんの事と麻生さんの事とは、度合いが違うじゃない。
「萌…」
戸惑う雅貴に、たたみかける様に言葉を続けた。
「雅貴が、そんな人だとは思わなかった。優しい“雅にぃ”は、どこかに行っちゃったのね」
「…」
言葉に詰まったのか、雅貴は何も言い返してこない。
「おやすみ!」
私はそれだけ言い捨てて、ベットルームへ入った。
今夜は雅貴に触れられたくなくて、ベットの端で背を向けて眠ったのだった。