金曜日の彼女【完】

友達

結局――――…5時間目はサボることになり

有紗に引きずられるようにして屋上へ―――…は、とてもじゃないけど寒くて無理なので…

今は誰もいない図書室へ…。


今は暖房を切っているからここも寒いけど、外よりはマシ。




「いったい…どうなってるわけ?アンタは航平と付き合ってるんじゃなかったっけ?」

有紗の白い息が小さい煙のように何度も吐き出される。


「あー…うっ…あのね…実はね…航平とは1ヶ月も前に別れてるの
それで…龍太が見つかって…また…その…付き合ってる」

私は小さい体をさらに小さく屈めて有紗を覗き込む。


「……―――はぁあああ!?」

腕を組み、私を睨むように見ていた有紗は、一瞬固まったあと

思いっきり目の前の机に手をついて立ち上がった。


「1ヶ月も前に…別れてた?それでまた竹内と?なにそれー」

「うっ…」

「なんでそんな大事なこと今まで黙ってたのよ!!」

「や、だってね?有紗は…龍太のこと…あんまりよくは思ってなかった…でしょ?」

「だから私には言えなかったって?」

「う…ご、ごめん」

ふぅと小さく溜め息を吐くと有紗は椅子に座り直した。

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