金曜日の彼女【完】

始まり

あのあと―――

どうやって帰ったのか、まるで記憶にない。

彼が駅まで送ってくれて…

「……なにが…起こったの?」

告白した。

「いいよ」

って確かに言ってくれた。


でも――――


「そのあと…なんて言ったー!?」

彼が言った言葉を一生懸命思い出しながら考える。

何度考えても

思い出すのは



「付き合うのは金曜日だけな」

「おまえは5番目の女だから―――…」

信じられない言葉ばかり。

金曜日だけってどうして?


5番目って…いったいどういうこと?

いくら考えても答えが出ない。

私…彼女なの?それとも…


だって結局…携帯の番号もアドレスも教えてもらってないし…私のも聞いてくれなかったし…。

「あーー…もう!わかんなーい」

クシャクシャッと髪の毛を掻きむしる。

結局、なんだかすっきりしないまま、土日を悶々とすごしてしまった。


< 23 / 359 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop