金曜日の彼女【完】

心が見せる夢

―――…待ってる。



そう約束した日から、もう何年過ぎたのだろう。



最初はなかなか慣れなかった大学生活も、もう三回生になっていた。

就職活動も始まっていて

将来の話をすることも――…。



「法学部なら有紗はやっぱり司法試験受けるの?」

大学のカフェでお昼を食べながらもやっぱり口から出るのはそんな話。


「別に法学部だからって受けなくちゃいけないってわけじゃないわよ」

有紗は中、高ともに成績は学年でもトップクラスだった。

法学部だから当然、将来は弁護士か検事になるのかな、なんてぼんやりとは思っていた。


「ま、一応受けるけどね」

「有紗なら弁護士でも検事でもどっちでも似合いそうだね」

言いながら有紗のそんな姿を想像してみる。


「そういうアンタはどうするの?」

そう聞かれて視線をコーヒーカップに移す。


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