君の為に出来る事
俺が返事をしなくてもドアは勝手に開き、ばたばたとした足音が近付いてきた。
リビングのドアが開く音がし、誰かがこの部屋に入って来たのがわかった。
「ど、どうしたの?まだ寝てた?」
懐かしい彼女の声が耳に響いた。
「い、いやっ、そう言う訳じゃあ…」
擦れた俺の声に彼女は少し眉を寄せたが、特になにも言わなかった。
「…わりー、ちょっと体調悪いから寝室のベッドで寝てもいいか?」
彼女がどの荷物を持っていくかなんて知らない俺は、そう尋ねて聞くしかない。
「…ベッドは持っていく気ないから、ゆっくり休んで」
「……」