とっておきの恋
■嫉妬
次の日、河辺くんは目の横に大きな絆創膏を貼って登校した。

たぶん、こめかみのところ切れたんだろうな。

あたしは「ざまあみろ!」って横目で睨む。

そしたら、遠藤くんが視界に入ってきた。

やたらキョドってて…笑えた。

そしてその日は一日、河辺くんと目があうことはなかった。



確かに自分がやったことがばれたらまずいものね。

だから、遠藤くんだってそんなにびくびくしなくて大丈夫よ。

だいたい河辺くんは成績が良いから、推薦狙ってるくらいなんだよ。

何かあったら、全部パアになる。
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