小さな小さな恋物語
誰だろう?


「智流。勉強中悪いけど入るわよ」


そういって、流華姉が入ってきた。


「急にどうしたの?」


椅子に座りながら、流華姉の方へと顔だけ向ける。


「智流。あなた無理してない?」


流華姉は真剣な顔をしながら、俺の心境を言い当てた。


「な、何を言ってるの?」


誰が見てもわかるってほどの動揺だった。


なんで流華姉がわかるんだよ! 若干天然の入ってる流華姉が!?



「迷ってるんじゃないの? 大桐学園に進学してもいいのかって」


流華姉は俺の言葉なんて無視してさらに聞いてくる。


「迷ってなんかない!?」


俺の頑張りを無駄だって言ってる気がしたから、それを否定するために叫んでいた。



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