小さな小さな恋物語
「俺は5階。」


智流君はそう言いながらエレベーターのボタンを押した。


エレベーターに乗り込んでしまえば3階なんてすぐだった。


「なんだ。もう3階か。」


あたしはつまらなそうに言った。


「わかったから。
佑希ちゃんはもう帰る。」


そう言いながら照れ臭そうな笑顔を残して智流君を乗せたエレベーターは閉まってしまった。



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