小さな小さな恋物語
「智流君? さっきから変だけど、体調悪いの?」


そう言いながら、俺のおでこを触り体温をはかる。



「う〜ん。少し体温高いけど、大丈夫?」


俺の方が身長が高い分、佑希ちゃんは上目使いになる。


その顔はヤバイでしょ。



俺の中で体温が高くなるのを感じた。


なんでこうも鈍感かなぁ。


一度溜め息をついて、


「元気だから、大丈夫だよ。もうすぐチャイムが鳴るから走ろう?」



俺はこれ以上、佑希ちゃんといると正気を保てるかわからなかったから、ごまかすためにそう言った。


佑希ちゃんは腑に落ちない顔をしていたけど、そんなのは無視だ。


俺と佑希ちゃんは走って学校へと向かった。



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