君色【完】





───スゥッ...



突然、物音1つもなく病室のドアが開いた。



「...あ、こんにちは」

「こんにちは。...今日もありがとうね、絵梨ちゃん」

「いえ...」




颯太と同じ色の髪の毛をした、颯太のお母さんだった。

やわらかい笑顔であたしにそういうと、ベッドで眠る颯太の傍に寄ってきた。




「...元々は、あたしのせいなので」

「絵梨ちゃんのせいじゃないわ。自分を責めないで」

「......ありがとうございます」





< 218 / 277 >

この作品をシェア

pagetop