幼なじみと一途な恋愛

夏の不安

side まりあ




「痩せたーい!!」




夏休みがあと2日と迫った昼休み、教室にそんな声がこだまする。





今の叫び声は、私ではなく。






「ちょっ、愛羽!声大きいよ!」






そう、あのクールビューティーな愛羽さんです。




「だって夏だよ!?海だよ!?水着だよ!?」




「そ、そうだけど……」





確かに体を見られる季節だし、痩せてるように見られたいけど。





「愛羽は細いじゃん!それは私のセリフ!」





そんなに細いのに、それ以上細くなったらどうするのよ!




「まりあに言われたくなーい。どうせ白石先輩とラブラブに過ごすんでしょ!?」



「ラブラブじゃないし!」





でも、そっか……。

私は会いたかったらいつでも燈弥に会えるけど、翔くんは部活で忙しいから会えないんだ……。





「まぁでも、夏祭り一緒に行ってもらう約束したもん!」



「うそ!!いつの間に!?」




最近教室で話してるなー、とは思ってたけどっ!





「あたし、その日に告白するって決めてるから」




真剣な目でそう話す愛羽。




「愛羽!頑張ってね!報告よろしく!」



「うん。振られたら、やけ食い付き合ってね」






大丈夫だよ。

だって愛羽は可愛いんだから。



きっと上手くいくよ。






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