恋するplants

彼女はライバル



 ★


 ゴールデンウィークの最終日。


 芹から買い物に付き合って欲しいとのメールに即効でOKと答えた私は、芹と一緒にショッピングに来ていた。


 行き先は、地元の駅から電車に乗ってちょっと離れたところにあるアウトレット店がたくさん並ぶ大型ショッピングモールだ。


 海の近くにあるので見晴らしも良く絶好のデートスポットだ。


 とは言っても、友達として来てるのだけれども。


 天気は快晴で、夏のように暑かった。


 ゴールデンウィークなので混んでいるせいもあって、着くなり露店のソフトクリームをねだってみた。


 ベンチに座り、日焼け止めを塗っていると、芹が片手にソフトクリーム、その反対にブラックコーヒーを持って駆け寄ってきた。


 「はい、おまたせ」


 ありがとうとお礼を言って、ソフトクリームをほうばる。


 冷たくておいし~とほっぺたに手を当てると芹は微笑んだ。


 「よかった。ミルクティー味にしたんだ。ナズナ好きだろ?」


 隣に座りブラックコーヒーをすする芹を見つめる。


 さりげなく私の好みを知ってるところも好き。


 ねぇ、芹、もっと私を見てよ。


 芹の目に映る私はかわいい?今日はすごくオシャレしてきたんだから。

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