恋するplants


 「隣のクラスの友達が持ってたの。彼氏が△△高校なんだって。文化の日が学校祭の一般公開日なんだって。王子様に会いに行く?」


 「行く!絶対、行きたい!!」


 私は即決した。


 エリカはじゃあ、決定!とにこりと笑った。


 「ホントはエリカも茶髪の彼に会いたいんでしょ?」


 ゆかりはニヤニヤしながらエリカを見ている。


 エリカはフフ・・と笑うとうどんをすすった。



 文化の日。


 私たち3人は△△高校の正門にいた。


 高校の文化祭に来るのは初めての体験で、私服で来るかどうしようかと悩んだ末、無難な制服を選んだ。


 白に紺のラインが入ったセーラー服に紺と水色のチェックのプリーツスカート。


 汚れっぽいから私はあんまり好きではないのだけれど、変わっているセーラー服だから、もし、王子様と出会えたら、制服で学校を覚えてもられるかも?と淡い期待をしている。


 お嬢様学校と言われている私たちの学校は他校にファンが多いって聞いたこともあるし。


 期待に胸を膨らませつつ、正門をくぐると、中は人で溢れていた。


 校舎へと続く道に模擬店がずらりと並び、お好み焼きやイカ焼きなどおいしそうな食べ物の匂いが充満している。


 おいしいもの大好きのぽっちゃりした体型のゆかりが早速、チョコバナナを買った。

 
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