桜色、
今、翔は目の前にいない。

校門をのぞくと、手をつないで帰ってる2人が見える。


1人は、可愛い女の子。


もう1人は・・・・・・・・・

見慣れた背中。やっぱり翔だった。



あたしは思い知らされる。


これは、紛れもなく事実なんだ。



恥ずかしがって、怖がって。

バカだなあ、あたし。


なんでたった一言が告えなかったんだろう。


あたしと翔の距離なら、いつでも話せたハズなのに。



『好きです』って伝えられたハズなのに。
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