二度目の片思い
「……すき、」



ぽつりと、彼女が呟いた。

突然のことに、俺は目をまるくして、そんな彼女を見下ろしていて。



「ふじ──、」

「越田くん、すきなの。ずっと、すきだったの……っ」



ボロボロと、また彼女の涙が溢れる。

……ああ、もう、ダメだ。

彼女の言葉に、表情に。ギリギリで保っていた俺の理性の糸は、完全に切れて。



「……ん……っ、」



目の前の藤咲の腰を引き寄せて、深く口づける。

何度も何度も角度を変えながら、俺は彼女のからだを抱き上げて、ベッドへと運んだ。



「んっ、あっ、……越田くん……っ」

「………ッ、」



艶のある声で俺を煽る藤咲は、もう、あの頃のような少女ではなくなっていた。

そして俺以外にも、すでにこの声を聞いた男がいるのかと思うと、どうしようもなく苛立って。

それを払拭するように、彼女のからだの至るところへ、自分の痕を残した。
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