王子様は婚約者


「嫌いでは無いのよね?」





蘭が心配そうにあたしの顔を覗き込みながら言った。






「嫌い…では、無いと思う。あたし、昨日からへんなんだよね…。」





「変ってなにが?」





「雅にキスされても拒めないし、すごいドキドキする…。」







「キスしたんだ~。」




薫の顔が緩む。






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