あなたのギャップにやられています

「冴子」

「はいっ」


まるで子供が叱られるように大きな声で返事を返すと、再び抱きよせられて耳元で彼の吐息を感じる。


「わかりやすいから、冴子は。
落ち込んだときは、いつも盛んに髪を触るんだよ」

「マジ……ですか」

「マジ、です」


そんなこと、自分でも気がつかなかったのに。


「で?」

「で……と申しますと?」


なんで敬語なのかわからないけれど、なんとなくそんな雰囲気で。


「言わせてやろうか?」

「はっ」

「ベッドの上で」


いえいえ、結構ですから。
というわけにはいかないのか……雅斗は私を抱き上げて寝室に運んだ。

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