あなたのギャップにやられています
「はっ? いい加減にしてください。
大体、あなたが忘れたんじゃない」
私が思わず言い返すと、顔を真っ赤にしたゴリラは私に詰め寄ってくる。
「でかい口を叩きやがって。
会社に一円の利益ももたらさない給料泥棒が」
私たちの様子に気がついた森川さんが慌てて駆け寄ってきたけれど、怒りがおさまらない。
「冴子、引いておけ」
「でも!」
だって、我慢の限界を超えちゃってるもん。
「たく、自分の立場をわきまえろ」
そう捨て台詞を吐いたゴリラは、そのまま出て行った。
森川さんの顔を立てて言葉をグッと飲み込んだものの、それはお前だ! と心の中で叫びながら、ゴリラの背中を睨み付ける。