あなたのギャップにやられています
本当に裸で出てきそうな勢いの木崎君になにか着せなければと、押入れをガサゴソあさる。
すると、前の彼氏が置いて行ったTシャツとスエットを発見した。
これで、いい?
思わず匂いを嗅いでみたけど、特に変なにおいはしない。
それにしても……何年前の代物なんだろ。
いや、そんなことより裸を阻止しないと。と思いなおした私は、それを持って脱衣所のドアを開けた。
「ワッ!」
目の前にある木崎君の大胸筋。
かろうじて下はタオルが巻かれている。
「なんだ冴子。そんなに見たかったとか?」
「ち、違うし!」
思わず彼にその服を投げつけて、ドアをぴしゃりと閉めた。