あなたのギャップにやられています

このセリフ、前にも聞いたことがあるような。
慌てて彼の腕から逃れて浴室に向かうと、彼の足音が追いかけてきたから、鍵を閉めた。


「冴子、開けろよ?」

「ダメ。もうおしまい」

「へぇー。一緒にシャワーしようと思っただけなのに、なにがおしまいだったの?」

「バカ」


ちょっと意地悪な彼が、バスルームのドア越しにクスクス笑う。


うれしい。
またこんな日常が戻ってきたことが、うれしくてたまらない。

いや、もっと普通でもいいけどね。


観念した雅斗が離れて行ったのを確認してシャワーを浴びる。

それにしても久しぶりのエッチはすごく良かった。
こんなこと、口が裂けても言えないけれど。


慌ててバスルームに飛び込んだから、着替えを持っていないことに気がついた私は、仕方なくタオルにくるまってリビングを覗いた。

でも、物音ひとつしない。

< 615 / 672 >

この作品をシェア

pagetop