ブラッディ トゥ ナイト

「茶髪ってことは、巫女のバイトですかね?」

火茂瀬が珍しそうに、白い手袋の手で死体の髪の毛を触る。

「ん?……これって」

火茂瀬は何かに気付いたようで、死体の髪の毛をいじり始めた。

「おい、必要以上に死体に触るな」

髪の毛を引っ張る火茂瀬を止めるように言うが、あちこち髪の毛を引っ張り続ける。

「いや、何か違和感が……ア"!!」

死体の状態を細かくメモしていると、突然火茂瀬が大声を出すので驚いて顔を上げると、火茂瀬は死体の頭を持っていた。

「おまっ!?首からもいだのかッ!?」

僕の大声のせいで鑑識達の話し声が一瞬止まった。

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